多汗症治療薬
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多汗症治療薬
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多汗症治療薬の種類
・プロバンサイン プロバンサインは飲んですぐ効果を感じることができ、服用から5~15分ほどで汗が止まりだします。 |
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・プロスパス プロバンサインのジェネリック医薬品です。 |
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・固形タイプの塗布するデオドラント製品(制汗剤) ・角質にフタをし汗や臭いの原因を抑える |
多汗症治療薬と一緒に買われている商品
多汗症の薬は市販されていない
多汗症の薬は、薬局やドラッグストアで市販されていません。
治療するための医薬品を購入したい場合、通販もしくは病院での処方が必要となります。
市販薬の場合、一時的な作用や体質改善を目的としていることが多いです。
そのため、治療効果を期待するのは難しいとされています。
一方、治療を目的とした医療用医薬品には、内服薬と外用薬があり、それぞれ有効成分や作用機序が異なります。
内服薬 | 外用薬 | |
---|---|---|
有効成分 | 臭化プロパンテリン オキシブチニン コハク酸ソリフェナシン |
塩化アルミニウム |
作用機序 | 発汗を誘発するアセチルコリンの結合を阻害する | 汗腺内に角栓を生成し、汗腺に蓋をする |
回数 | 1日3~4回(1回1錠) ※有効成分によって異なる |
週に1~2回 ※使い始めは毎日 |
内服薬
多汗症の内服薬は、抗コリン薬と呼ばれるものです。
抗コリン薬は、神経伝達物質アセチルコリンの働きを阻害する作用があります。
発汗を誘発するアセチルコリンの結合を阻害することで発汗を抑制します。
主な内服薬は、プロバンサイン(先発薬)、プロスパス(ジェネリック)があります。
外用薬
多汗症の外用薬は、塩化アルミニウム液と呼ばれるものです。
塩化アルミニウムは、汗腺内の水分と反応し、角栓が生成され、汗腺に蓋をします。
汗腺に蓋ができることで汗を止める効果があります。
外用薬であれば、高濃度の塩化アルミニウムを配合したパースピレックスシリーズがおすすめです。
市販薬(外用薬)で期待できる効果
- 有効成分:低濃度のクロルヒドロキシアルミニウムやミョウバン
- 効果:収れん作用、制汗、殺菌、消臭
- 肌への刺激:弱い
市販されている外用薬の特徴として上記の点が挙げられます。
医療用医薬品と比べて肌への刺激が少ない成分が使用されています。
効果としては、汗腺を引き締める収れん作用、制汗作用に加えて、殺菌・消臭効果を謳うものもあります。
ただし、身体の内部から働きかける効果や汗自体を止める効果は期待できません。
市販されている制汗剤や漢方薬について
エイト・フォー ロールオン |
エージーデオ24 パウダースプレー |
防已黄耆湯 | |
---|---|---|---|
成分 | クロルヒドロキシアルミニウム液 | みょうばん イソプロピルメチルフェノール |
ボウイ、オウギ タイソウ、カンゾウ ソウジュツ、ショウキョウ |
効能効果 | 皮ふ汗臭、わきが(腋臭)、制汗 | 皮ふ汗臭、わきが(腋臭)、制汗 | 体の水分バランス調整 |
目的 | ニオイケア | ニオイケア | 体質改善 |
薬局やドラッグストアで、制汗剤・漢方薬を購入することはできます。
制汗剤や漢方薬は、気軽に買えますが、治療するのが目的ではないものとなっています。
制汗剤は、ニオイケアにフォーカスしたスプレーやデオドラントを中心とし、漢方薬は、体質改善をメインとしているためです。
軽度の症状であれば、市販薬でもある程度の効果は期待できますが、完治は難しいでしょう。
市販薬で改善しない場合、多汗症改善の実績がある医療用医薬品の方が確実です。
多汗症の薬の選び方&推奨度
多汗症は、治療したい部位によっておすすめの薬が異なります。
該当部位と推奨度をまとめました。
部位 | おすすめ |
---|---|
手のひら・足の裏 | 内服薬or外用薬 |
脇の下 | 外用薬 |
頭部顔面 | 内服薬 |
日本皮膚科学会では2015年版の「原発性局所多汗症診療ガイドライン」において、推奨度を以下のように報告しています。
内服療法は多汗症に有効か?
推奨度:掌蹠多汗症 C1,腋窩多汗症 C1~C2,頭部顔面多汗症 B~C1
推奨文:抗コリン薬(商品名 プロバンサイン),clonidine hydrochloride(商品名 カタプレス),tofisopam(商品名 グランダキシン)は推奨度 C1,エビ デンスレベル II~IV.
ただし,副作用が比較的少ないので,外用療法,イオントフォレーシス,ボトックスが無効あるいは,これらの治療が行えない症例(とくに頭部顔面多汗症)には積極的に試みてよい.
引用: 原発性局所多汗症診療ガイドライン|日本皮膚科学会
外用療法は多汗症に有効か?
推奨度:腋窩,手掌多汗症 B,足底多汗症 C1,頭部顔面多汗症 B~C1
推奨文:原発性局所多汗症において,塩化アルミニウム外用療法はまず行ってよい治療である
引用: 原発性局所多汗症診療ガイドライン|日本皮膚科学会
※推奨度はA~Dまであり、Aが一番推奨度が高い。
内服薬と外用薬では、部位によって推奨度合いが変わります。
脇や手の場合、外用薬(塩化アルミニウム)による治療がおすすめとされています。
頭部や顔面の場合、塩化アルミニウムによるかぶれが生じる可能性が高く外用薬での治療が困難となる場合があります。
そのため、内服薬(抗コリン薬)での治療を選ぶのがおすすめです。
内服薬の種類
多汗症の内服薬としては、抗コリン薬というものが使用されます。
抗コリン薬の中でも有効成分が異なり、大きく分けて3つあります。
それぞれの内服薬の特徴や値段をまとめました。
プロバンサイン
プロバンサインは、Aspen Pharma社が販売する多汗症の内服薬です。
服用からの効果が早く5~15分で汗が止まりだします。(個人差あり)
値段:100錠5,700円~
プロスパス
プロスパスは、ロイドラボラトリーズ社が販売するプロバンサインのジェネリック医薬品です。
臭化プロパンテリンの臨床試験データでは、多汗症患者の83.3%が改善したという報告があります。
値段:100錠4,950円~
ベシケア
ベシケアは、アステラス社が販売する多汗症の内服薬です。
コハク酸ソリフェナシンを含有し、多汗症治療以外に過活動膀胱の改善薬として使われています。
値段:30錠9,000円~
オキシパス
オキシパスは、シプラ社が販売する多汗症の内服薬です。(ポラキスのジェネリック医薬品)
抗コリン薬の有効成分オキシブチニンが発汗の抑制に作用します。
値段:100錠3,600円~
トロパン
トロパンは、サンファーマ社が販売する多汗症の内服薬です。(ポラキスのジェネリック医薬品)
発汗を誘発するアセチルコリンの動きを阻害することで、発汗を抑えます。
値段:50錠3,040円~
外用薬の種類
外用薬は、パースピレックスシリーズがラインナップされています。
塩化アルミニウムを配合した制汗剤となっていて、汗腺からの汗を止める作用があります。
種類が多いので、自分に合ったものを選びましょう。
・無香タイプ
・服に色移りしない
パースピレックス ロールオン |
パースピレックス ロールオン・コンフォート |
パースピレックス ロールオン・ストロング |
パースピレックス フォーメンマキシマム |
パースピレックス ローション |
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---|---|---|---|---|---|
特徴 | オリジナル版 初めての方向け |
スキンケア成分を配合 | オリジナル版の成分を強化 | 男性に特化した制汗剤 | 手足などに対応した制汗剤 |
塩化アルミニウム濃度 | 15% | 8% | 25% | 25% | 25% |
持続時間 | 3~5日 | 2~3日 | 5日 | 5日 | 3~5日 |
おすすめの方 | 市販の制汗剤で効果が得られなかった方 | 敏感肌で肌が荒れやすい方 | 通常版より効果の高いものを使いたい方 | 男性に特化した制汗剤を使いたい方 | 手や足など脇以外の対策をしたい方 |
リンク | 商品詳細へ | 商品詳細へ | 商品詳細へ | 商品詳細へ | 商品詳細へ |
多汗症の薬を購入する方法
通販 | 病院 | |
---|---|---|
診察 | なし | あり |
処方箋 | なし | あり |
費用 | 医薬品代・送料 | 初診料(再診料)・検査料 医薬品代 |
薬の選択 | 自己判断 | 医師 |
通販
多汗症の薬は、通販で購入することができます。
市販薬と違い医療用医薬品が手に入るため、市販薬で効果がなかった方や病院に行く時間がない方におすすめできます。
内服薬・外用薬など薬の種類を選ぶことができるのも特徴の1つです。
注意点
注意点としては、通販で購入する場合、自己判断・自己責任となることです。
また、海外からの輸入になるため、届くまで時間がかかります。
病院
病院での処方の場合、医師に相談しながら治療方針を決めることができます。
内服薬・外用薬の他にも選択肢があり、一部の治療では保険を適用することも可能です。
- 水道水イオントフォレ-シス療法
- A型ボツリヌス菌毒素製剤の局注療法(注射)
- 神経ブロック(レーザー)
- 交感神経遮断術(手術)
- 精神(心理)療法
注意点
内服薬・外用薬で効果が期待できなかった場合、別の治療に切り替わる場合があります。
手術など保険適用の場合もありますが、治療が高額になっていく傾向があります。
交感神経遮断術(手術)での治療になると代償性発汗という合併症を起こす場合があります。
よりお金と時間がかかる可能性もあるので、目的にあった利用がおすすめです。
多汗症に関するよくある質問
多汗症の種類・原因は?
多汗症の種類は大きく分けて「全身性多汗症」と「局所性多汗症」の2種類があります。
それぞれ原因は異なっていて、原因がわかるものを「続発性多汗症」と分類し、原因がわからないものを「原発性多汗症」と分類します。
- 温熱性発汗:体温調節の影響(暑い日や運動時)
- 内分泌・代謝性発汗:更年期障害・肥満症の影響
- 薬剤副作用:ステロイド薬・向精神薬による発汗
- 感染症の影響:風邪・インフルエンザ・新型コロナなど発熱による発汗
- 特発性発汗:原因不明
- 精神性発汗:緊張の影響
- 味覚性発汗:辛いもの、酸味が強くないもの、チョコレートを食べたときなど
- 神経障害の影響:交感神経遮断術後の合併症(代償性発汗)
- 皮膚疾患の影響
多汗症の診断基準は?
日本皮膚科学会では2015年版の「原発性局所多汗症診療ガイドライン」において、多汗症の診断基準は以下のように報告しています。
局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6カ月以上認められ、以下の6症状のうち2項目以上あてはまる場合を多汗症と診断している.
1)最初に症状がでるのが25歳以下であること
2)対称性に発汗がみられること
3)睡眠中は発汗が止まっていること
4)1週間に1回以上多汗のエピソードがあること
5)家族歴がみられること
6)それらによって日常生活に支障をきたすこと
引用: 原発性局所多汗症診療ガイドライン|日本皮膚科学会
また、幼小児例では、家族からの指摘などを参考にする場合もあります。
多汗症は自力で治せる?(市販薬のみ)
軽度の多汗症の場合、ドラッグストアなどで買える市販薬で自力で治せる可能性があります。
ただ、一定期間使用しても症状が改善しない場合、医療用医薬品での治療がおすすめです。
重度の多汗症の場合、市販薬で緩和できる可能性はありますが、完治は難しいでしょう。
自分の症状に合った治療法を選択してください。
多汗症を発症しやすい年齢は?
日本でのデータはありませんが、アメリカでのデータがあります。
アメリカ人の2.8%が多汗症と報告されています。
- 男女平均:25.2歳
- 男性平均:21.6歳
- 女性平均:28.6歳
男女全体の平均発症年齢は、25.2歳となっています。
男女比は、1:1となっているため、性別問わず発症する可能性があります。
参考:Hyperhidrosis: an update on prevalence and severity in the United States
多汗症は遺伝する?
原発性多汗症(原因不明)の場合、遺伝する可能性があると言われています。
原因遺伝子の存在は、示唆されていますが、調査中となっています。
多汗症とワキガの違いは?
多汗症とワキガは、原因が異なります。
- 多汗症:エクリン汗腺
- ワキガ:アポクリン汗腺
多汗症の場合、エクリン汗腺といって全身から分泌される汗が原因とされています。
ワキガは、アポクリン汗腺という脇や陰部などに身体の一部から分泌される汗が原因です。