フォリックスFR15の副作用について-副作用の症状と頻度を解説

フォリックスFR15は高い効果が期待されるAGA治療薬ですが、副作用が起こる可能性もゼロではありません。

直接頭皮に塗って使用することから、副作用が起こる場合は塗布した部位によく見られることで知られています。

この記事では実際に報告されている副作用にはどのような症状があるのか、またどれくらいの頻度で起こるのかについて解説していきます。

フォリックスFR15の副作用の頻度

フォリックスFR15の副作用の頻度は、8.82%です。

この数値は日本において市販薬として販売され、フォリックスFR15と同じ有効成分を含むミノキシジル5%製剤によるデータとなります。

3,072人の使用者を対象として4年間に渡って調査を行い、副作用の発生件数を調査しました。

実際に確認された件数は271件であり、AGA治療薬の中では副作用の発現頻度は低い部類となります。

フォリックスFR15の副作用に関する参考サイト
ミノキシジルのリスク区分について – 表1 特別調査(モニター店による調査)

フォリックスFR15の副作用の症状

フォリックスFR15の副作用の症状
フォリックスFR15を使用した際、主な副作用として見られるのは頭皮のかゆみや赤み、かぶれ、フケなどの症状です。

直接頭皮に塗って使用する外用薬となるため、副作用として起こるのは頭皮に関する皮膚症状が中心となります。

しかし確認されているのは、皮膚に関する副作用だけではありません。

皮膚症状と比べると頻度は少ないながらも、めまいなど神経系の症状や、動悸のような心臓系の症状などが副作用として起こるケースもあります。

ここからはその他の副作用についても詳しく解説していきます。

フォリックスFR15の皮膚の副作用

使用した部位、つまり頭皮に現れる局所的な副作用には、痒みや発疹、紅斑、刺激感、乾燥、熱感などがあります。

適用部位全体の副作用頻度は、約6.25%となります。

局所的な副作用で特に多いのは、そう痒感です。

使用後に痒みや炎症などが起こる症状のことであり、4%ほどの頻度で確認されています。

また全身に渡る皮膚症状として多毛症や蕁麻疹なども報告されており、皮膚に関する全体の副作用頻度では2.28%とされています。

適用部位の副作用の内訳
症状 頻度 件数
そう痒感 4.00% 123件
発疹 1.40% 43件
紅斑 1.01% 31件
刺激感 0.42% 13件
乾燥 0.20% 6件
疼痛 0.13% 4件
熱感 0.13% 4件
腫脹 0.13% 4件
末梢性浮腫 0.10% 3件
分泌物 0.10% 3件
炎症 0.07% 2件
発汗 0.07% 2件
変色 0.07% 2件
びらん 0.07% 2件
痂皮 0.07% 2件
浮腫 0.03% 1件
胸痛 0.03% 1件
異常感覚 0.03% 1件
皮膚剥脱 0.03% 1件
皮膚に関する副作用の内訳
症状 頻度 件数
頭部粃糠疹 1.07% 33件
接触性皮膚炎 1.04% 32件
発疹 0.07% 2件
裂毛 0.07% 2件
蕁麻疹 0.07% 2件
皮膚のつっぱり感 0.07% 2件
紅斑 0.03% 1件
毛髪変色 0.03% 1件
毛髪障害 0.03% 1件
多毛症 0.03% 1件
そう痒症 0.03% 1件
脂漏性皮膚炎 0.03% 1件

フォリックスFR15の神経系の副作用

神経系の副作用では、浮動性めまいや体位性めまい頭痛などが報告されています。

神経系全体の副作用頻度は0.55%であり、高くはありません。

最も多く見られたのは頭痛で、0.33%の頻度です。

有効成分の血管拡張作用によって頭部の血管が拡がり、周りの神経が刺激されることで痛みにつながると考えられます。

神経系の副作用の内訳
症状 頻度 件数
頭痛 0.33% 10件
浮動性めまい 0.20% 6件
体位性めまい 0.03% 1件
感覚鈍麻 0.03% 1件
睡眠の質低下 0.03% 1件

フォリックスFR15の心臓系の副作用

心臓系の副作用には、動悸や心不全のような症状が報告されています。

心臓系全体の副作用頻度は、0.23%です。

有効成分のミノキシジルは、体に吸収された際に心臓に影響を及ぼす可能性があります。

従って心臓に障害がある方は、使用する前に医師に相談してください。

心臓系の副作用の内訳
症状 頻度 件数
動悸 0.20% 6件
心不全 0.03% 1件

その他のフォリックスFR15の副作用

その他の副作用には不眠症や耳鳴りほてり目の痛みや腹痛など様々な症状が挙げられています。

しかしいずれの副作用も発現頻度は0.10%以下であり、めったに起こる症状ではありません。

その他の副作用の内訳
症状 頻度 件数
眼痛 0.07% 2件
耳鳴 0.07% 2件
不眠症 0.03% 1件
眼瞼炎 0.03% 1件
眼充血 0.03% 1件
霧視 0.03% 1件
ほてり 0.03% 1件
腹痛 0.03% 1件
上腹部痛 0.03% 1件
夜間頻尿 0.03% 1件

フォリックスFR15の副作用が起こる理由

フォリックスFR15の副作用が起こる理由
副作用が起こるのは、医薬品を使用した際に目的とは違う部位にも働いてしまうことが原因です。

すると必要な効果だけではなく、本来の目的とは異なる影響が副作用として現れてしまいます。

また外用薬の場合は皮膚から吸収された成分が血液に入り、その後血液を介して全身を回るため、使用した部位以外にも副作用が現れることがあります。

これらは、いずれの医薬品においても共通する副作用のメカニズムです。

例えばフォリックスFR15には、頭痛の副作用があります。

有効成分のミノキシジルは発毛をさせるために血管拡張作用があり、使用することで頭皮にある血管が拡がります。

しかし血管が拡張されることで周りの神経に触れてしまい、痛みにつながることが頭痛が起こる理由です。

塗り薬の副作用に関する参考サイト
ぬり薬の蘊蓄 第1章 外用剤における基剤と剤形の重要性について:主薬の経皮吸収に対する基剤や剤形の影響 | マルホ 医療関係者向けサイト

副作用が起こりやすい人の特徴

副作用の起こりやすさは、一律ではありません。

年齢や健康状態などにより、副作用が出やすくなることがあります。

一般的に、副作用が起こりやすいとされるのは以下に当てはまる場合です。

・アレルギーをお持ちの方
・腎臓や肝臓などに仕官がある方
・子供
・高齢の方 など

当てはまるからといって必ず副作用が起こるとは限りませんが、注意が必要です。

副作用が起こりやすい人に関する参考サイト
くすりと副作用|からだとくすりのはなし|中外製薬

フォリックスFR15と初期脱毛

フォリックスFR15と初期脱毛
副作用ではありませんが、フォリックスFR15は初期脱毛と呼ばれる症状が起こることがあります。

初期脱毛とはAGA治療薬の使用後、一時的に抜け毛が増えてしまう症状です。

こうした症状が起こる理由には、ヘアサイクルが関係しています。

ヘアサイクルは、1本1本の髪の毛が伸びてから成長が止まり、抜け落ちるまでのサイクルの呼び方です。

AGAを発症するとヘアサイクルが乱れ、十分に成長しないまま早い段階で抜けてしまいます。

しかしフォリックスFR15を使用することでヘアサイクルの乱れが改善され、新しい髪の毛が生えてくるようになります。

この段階で古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されるために抜け毛が増えるのが、初期脱毛のメカニズムです。

一般的には治療薬を使い始めてから10日~2週間ほどで起こり、その後1~2ヶ月ほどで改善されます。

治療薬が効き始めたサインであるため、初期脱毛が起こっても治療を継続することが大切です。

フォリックスFR15の重大な副作用

フォリックスFR15には命に関わるような重大な副作用は報告されていません。

しかし先に説明したように、一般的な副作用が起こる可能性はあります。

万が一副作用が起こった際に、何もせず放置すると症状が強まる恐れがあるため、注意が必要です。

いかに安全性に優れる医薬品でも何かしらの副作用が起こることはあるため、そのようなときには正しく対処をするようにしましょう。

フォリックスFR15の副作用の対処法

フォリックスFR15を使用したときにもしも副作用が起こってしまった場合、速やかに対処をすることが重要です。

ここでは、副作用が起こった場合の対処法をご紹介します。

  • 使用を中止する
  • 医師に相談する
  • 適切な処置を行う
    頭痛なら頭痛薬、かゆみや赤みは患部を冷やすなど
  • 用量を調節する
    使用量を減らす、濃度を下げるなど

副作用が起こった際、対処法として一般的なのは使用を中止、あるいは医師に相談することです。

症状が強い場合はいったん休薬をして、様子を見ましょう。

それでも改善されない場合は、医師に相談することをおすすめします。

また症状に応じて、適切な処置を行うことも有効です。

フォリックスFR15の場合、頭痛が起きた際は頭痛薬を飲む、痒みや赤みなどの皮膚症状は患部を冷やすなどすると症状が緩和されます。

その他、使用量や回数を減らすなど、用量の調節も対処法のひとつです。

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フォリックスFR15の副作用を起こさないために

医薬品を使用する際、副作用のリスクを軽減するためにできることもあります。

・用法用量は必ず守る
・使用前にパッチテストを行う
・頭皮環境を整える

まず大切なのは、用法用量を必ず守ることです。

特に効果を欲しいがために通常よりも多く使用すると、副作用のリスクも上昇してしまいます。

量や回数を増やさず、必ず正しい方法で使用してください。

また皮膚が弱い方の場合、使用する前にパッチテストを行うこともおすすめです。

フォリックスFR15を目立たない部分に少量だけ塗布をし、様子を見ることで成分との相性を確かめることができます。

その他、痒みなどの副作用は頭皮環境が関係していることもあります。

頭皮を清潔に保つ、洗いすぎなど頭皮へのダメージを防ぐなど、頭皮環境を整えておくことも大切です。

フォリックスFR15の副作用まとめ

今回、フォリックスFR15の副作用について説明したことをまとめます。

・副作用の頻度は8.82%
・主に痒みや赤み、フケなど皮膚症状が多い
・初期脱毛が起こることもある

高い効果が期待できる一方、副作用が起こる可能性もあります。

しかしその頻度は8%ほどであり、決して高い数値ではありません。

過去に実施された調査では神経系や心臓系などの副作用も報告されていますが、特に多く見られるのは皮膚に関する症状です。

使用した部位に起こることが多く、主に頭皮に痒みや赤みが生じたり、フケが増えたりすることがあります。

また使用後に抜け毛が増える初期脱毛が起こることもあります。

ですが一時的な症状であり、効果が出始めた証拠となるため使用を継続することが重要です。

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